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二度目の死は君の手で

2019年08月15日 17:25


時を刻む世界から切り離されて

終わりを迎えて

 

誰の記憶からも消え去って逝くだけ

 

 

そう思っていたのに

 

 

 

きみの後ろにいた

 

 

ぼくの為に泣いているきみの後ろに

 

 

 

 

いてもいなくても

変わらない存在と扱われて

 

何も出来なくて

 

逝き方ばかり模索していた


 

......生きたくなかった

 

......逝きたかった





はずなのに


 




 

そんな姿のきみに

 

どうしようもないことだと

 

声を荒げても

 

ぼくの声は届かない

 

 

無理矢理立ち上がらせようとしても

 

ぼくの手は届かない

 

 

 

 


 

......逝きたくなかった

 

......生きたかった

 

 


今更そんなことに

 

気づいて後悔するなんて

 

 考えてもなかった





 

もし

 

このまま

 

 

きみがぼくのことを

 

 

覚えていてくれるなら

 

迷惑かもしれないけど

 

きみの傍にいよう

 

 

話すことや

 

触れることは

 

叶わないけど

 

ぼくは共にいるよ

 

きみが前を向ける様になって

 

再び終わりが来るその日まで

 

ぼくはきみの傍で

 

 

生きていよう

 

 

 

もしも

 

きみがぼくのことを

 

忘れる事が出来たなら

 

その時は

 

きみの手で

 



 


二度目の死(終わり)はきみの手で